株式会社 日興ホーム
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株式会社 日興ホーム
広島支社 KItoNOKOの鉄骨階段を改修
2026年07月01日
鉄骨階段改修工事を実施しました
木と鉄、それぞれの特性を生かすための改善
日興ホームグループ「KItoNOKO」の鉄骨階段改修工事を行いました。
今回の工事は、単なる補修ではなく、「木」という自然素材の特性を改めて見つめ直し、より長く美しく使っていただくための改善工事です。
KItoNOKOの鉄骨階段は、鉄骨フレームに特注製作した木製段板を組み合わせています。段板にはLVL(単板積層材)を基材として使用し、その表面にはフローリングと同じ天然木のツキ板を貼り合わせています。強度と意匠性を兼ね備えた仕様で、空間全体のデザインにも大きく貢献しているこだわりの階段です。
しかし、完成後初めて迎えた冬、床暖房を使用したことで室内の湿度が大きく低下しました。木材は湿度の変化によって伸縮する性質があり、特に乾燥すると収縮します。その結果、段板に想定以上の反りが発生してしまいました。
木を使用する以上、多少の伸縮は避けられませんが、今回はより美しい状態へ改善するため、段板を一枚ずつ取り外して改修工事を行うことになりました。

写真:乾燥収縮で反り曲がった段板

写真:裏面にノコ目を入れ加工
階段改修の施工手順
まず、鉄骨階段から段板を丁寧に取り外します。
その後、段板の裏面に約8本の「ノコ目(鋸による切り込み)」を加工しました。
このノコ目は木材の内部応力を逃がす役割を持っています。反ってしまった木材は内部に応力が蓄積されていますが、適切な位置にノコ目を入れることで、その応力が分散され、段板をほぼ水平な状態まで戻すことができます。
一見すると単純な加工に見えますが、切り込みの深さや位置、本数によって効果が大きく変わるため、経験と技術が求められる重要な工程です。
段板の加工が完了すると、今度は鉄骨側の加工を行います。
新たな固定方法とするため、鉄骨にはドリルで1枚あたり約10か所の穴を開けました。鉄骨への穴あけは位置の精度が非常に重要で、少しでもずれるとビスが段板の適切な位置に効かなくなるため、慎重に墨出しを行いながら施工を進めました。
取り付け時には、段板裏面へ強力な接着ボンドを全面に塗布し、さらに裏側からねじ山の深い6mmの黒塗装鍋ビスでしっかり固定しています。
接着剤とビスを併用することで固定力を高め、木材の動きを抑えながら、長期間安定した状態を維持できる仕様へ改善しました。また、黒塗装のビスを採用することで、鉄骨の意匠性を損なうことなく、美しい仕上がりとなっています。

写真:9mm厚の鉄骨階段へ穴あけ作業

写真:締め具で反り直しながら留付け(澤岡棟梁と佐上大工)

写真:反りも直り、美しい階段に戻りました
今回の改修工事を通して改めて感じたのは、「木は生きている素材」であるということです。
工業製品のように全く変化しない材料ではありません。季節や温度、湿度の影響を受けながら呼吸を続ける天然素材だからこそ、温もりや質感、経年変化という魅力があります。その一方で、その性質を理解し、適切な設計や施工、そして必要に応じたメンテナンスを行うことも非常に重要です。
今回の経験は、私たちにとっても大変貴重な学びとなりました。設計だけでは分からないことも、実際に建物を使い続けることで新たな発見があります。その一つひとつを改善へつなげることで、より品質の高い建築へと進化していきます。
これからも日興ホームグループは、デザイン性だけでなく、耐久性や使いやすさにも徹底してこだわり、お客様に長く安心してご利用いただける建物づくりを追求してまいります。
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