Top > 住まいのコラム一覧 > 「土間のある家」のススメ|おすすめの間取り7選&ポイントも紹介
こんにちは、住宅ライターのhinaです。
突然ですが、「土間」にどのようなイメージを持っていますか?
「古風なイメージ」「昔の日本家屋のイメージ」を持っている方も多いのではないでしょうか。
実は最近、「土間」が昔のイメージとは違うお洒落なものに変わっており、再注目されているんです!
今回は、大人の趣味の場や子どもの遊び場、実用的な収納場所として、土間をお洒落に取り入れているお宅を7軒ご紹介します。
土間とは、家の中にありながら土足であがれる場所のこと。
地面が土のままという土間もありますが、タイルやコンクリートなどになっていることが多いです。
日本の昔の家にはたいてい土間が設けられていて、農具や農作物を置き場所や手入れする場所、また炊事場といった使い方がされていました。
最近では玄関やテラス付近にあえて土間を設け、さまざまな用途に使っている家が多くあります。
「土間をどのように使いたいか?」によって素材や場所などが決まってきます。寒さや湿気対策についても解説します。
土間は収納場所や趣味の場、子どもの遊び場などさまざまな使い方ができます。
使用用途によって、家の中心、玄関、リビングなどさまざまな場所に土間を設置することが可能です。
収納場所として…
・ベビーカーや外遊びグッズの置き場所
・靴や長靴、カサといった物の置き場所
趣味や遊びの場所として…
・子どもの遊び場
・DIY
・絵画などのアトリエ
・バイクや自転車のメンテナンス
土間の素材はさまざま。
昔は土やコンクリートで仕上げた土間が多かったのですが、最近はあまり見られません。
デザイン性も高いタイルや石、モルタルなどの土間がよく見られます。
玄関ポーチやテラスなどの屋外部分と土間を同じ素材にすることで、家の外と中とのつながり感を出すデザインも人気です。
・コンクリート
セメントに水と砂、砂利を混ぜ合わせたものです。
砂利が入っている分、モルタルよりも強度があるのが特徴。
下地としてよく用いられます。
・モルタル
セメントに水と砂を混ぜ合わせたものです。
ざらっとした質感やなめらかな質感など、いろいろな仕上げ方があります。タイルや石のように目地がないのが特徴です。
・タイル
色や柄、大きさなどのデザインが豊富。
吸水性がないタイプのタイルだと汚れにくいので、ときどき雑巾で水拭きをしたり目地の汚れをとったりするくらいのお手入れで大丈夫です。
・天然石
御影石や大理石など、さまざまな色や形、柄の石があり、高級感がでる素材です。
石によってお手入れ方法はさまざまで物によっては表面に汚れにくい加工がしてあるものもあります。
土間は屋外の空気と室内の空気がぶつかって、結露による湿気が起こりやすい場所です。
また、冬の冷えが気になるという方もいるでしょう。
空気の通り道を考える、壁に調湿効果のある素材を使う、断熱材をしっかり施す、間仕切りドアや床暖房などで対策が可能です。
では、実際に「土間のある家」を建てた方の暮らしや間取りを見て参考にしてみましょう。
まずは玄関を入ったところに「玄関土間」を設置した間取りです。
玄関スペースをそのまま広くとったイメージですね。
長靴やカサ、屋外の掃除道具、ベビーカーなどの置き場所に困るものの収納場所や、買い物してきたものの一時置きスペースとして役立ちます。
玄関土間を広くとるとこのようなゆとりある空間となります。
土間の上に階段がかかるようになっており、空間デザインとしても素敵ですね。
このような広い土間ならあるていど大きなものも置けるので、自転車やバイクが趣味という人におすすめです。
置き場所だけでなく、家の中でいつでもバイクいじりが楽しめます。
リビングから一段下がったところに、インナーテラスとして土足OKのスペースを設けています。
室内でもあり室外でもあるようなスペースをリビングに設けることで、室内と屋外を自然につないでくれて、空間に広がり感が出ます。
こちらのインナーテラスはタイル張りとなっており、掃除がしやすいのでガーデニングも楽しむことができます。
土間は汚れに強いので、子どもが自由に遊べる場にもなります。
庭やテラスとは違って室内なので、リビングやキッチンから子どもの遊ぶようすに目が届きやすいのも嬉しいですね。
写真/株式会社ラーバン
家に薪ストーブを取り入れたいなら、土間が最適!
コンクリートやタイルなどで仕上げてある土間なら、薪ストーブを直置きすることができます。
近くに勝手口を設ければ、外に保管してある薪も運び入れやすいです。
土間なら運び入れた薪を地面にそのまま置いておくこともでき、溜まった灰の掃除も簡単です。
薪ストーブは体の芯から温まることができ、電気要らずの暖房器具。調理なんかにも使えます。
薪ストーブに憧れているという方は、一度家づくりのプロに相談してみましょう。
写真/イシンホーム広島支店
実用的で取り入れやすい土間がこちら。
玄関から入ったところに土間を設け、大容量の収納棚を作り付けたタイプです。
こちらの写真のお宅は、二世帯住宅。ご両親+夫婦+お子様が1階と2階に分かれて暮らしており、玄関は二世帯共用となっています。
このお宅のような大家族なら、特に玄関は広々とっておくと良いですね。
収納タイプの土間を設けることで外で使う荷物が室内や玄関に流れ込みにくく、散らかり感がでたり室内が汚れることもありません。
写真/佐々木順建設株式会社
玄関を入ると、廊下のような長い土間が奥までずーっと続いています。
写真の一番奥に見えるのは、食品庫。大量の荷物を置いておけるスペースとなっています。
土間から食品庫、勝手口、キッチンへぐるりとつながっているので、とても便利。
買ってきた食材を靴をぬぐことなく食品庫におさめ、料理するときにはキッチン側から食材をとることができます。
家庭菜園などをやっているお宅なら、土がついた野菜をそのまま食料庫に持って行けるのも良いですね。
こちらのお宅では、吹き抜けの土間空間が家の中心。
土間部分の左側に見えるのは広々した和室、右側にはテラスや庭、手前はキッチン、階段を上がると2階の子ども部屋などへつながっています。
土間が家の内側と外側の各所をつなぐ役割を担っているんですね。
土間はテラスと合わせて子どもの遊び場にもなり、親はキッチンで料理をしたり和室でくつろいだりしながら子どもの姿を見守れます。
子どもやペットがいる家庭や、バイクなどの趣味を大切にしたいという方には、土間は特に良さそうですね。
アウトドアが趣味のわが家にも、土間があればバーベキューセットなど置けて良いなぁと思っています。
土間にテーブルを出して、子どもと休日の朝ご飯を食べるなんていうのも楽しそうです。
モダンでお洒落になった「土間のある家」、検討の価値があるのではないでしょうか。